【完】素直じゃないね。



手が震えだす。

ドクドクと嫌な音を立て、心臓が暴れだす。


信じたくないけど、目に映るそれは、痛々しいほどの現実を突きつけてくる。


それは、乃亜から貰ったクマのキーホルダーだった。


だけど、プレゼントしてもらったときの姿からは、あまりにもかけ離れていた。


手足は切られ、顔もズタズタにされて、ところどころほつれている。


「うそ……」


心を支配する、真っ黒な絶望。


動くこともできず、ただ、手のひらに乗せたクマのキーホルダーを見つめることしかできないでいると。


「ふふ、ざまぁみろって感じ」


「もっとボロボロにしてやった方が良かったかな〜」


どこからともなく、クスクス笑う意地の悪い声が聞こえてきて。


ゆっくりとそちらに目を向けると、体育の時につっかかってきた三人組がこっちを見て笑っていた。