【完】素直じゃないね。







頬の熱をどうにか冷まして教室に戻ると、あたしの机は元の位置に戻っていた。


お弁当を食べ終えた乃亜が、戻しておいてくれたらしい。


乃亜の姿は見当たらないけど、宙くんの姿もないから、ふたりでどこかにいるのだろう。


あんな可愛くて華奢な乃亜に机を運ばせちゃうなんて、なんたる失態。


ごめんね、乃亜〜。

心の中で謝りながら、一番後ろの列の自分の机に戻る。


午後の授業の準備をするため、机の中から教科書を出そうとした時。


机の中で、なにかが手に触れた。


その感触は、教科書じゃない。


なんだろう、これ……。


怪訝に思いながらそれを取り出したあたしは、思わず目を見開いた。


「な、んで……」