【完】素直じゃないね。



三人は座り込んだままのあたしを見下ろし嘲笑いながら、ぞろぞろと体育館へ戻って行った。


「はぁ……」


ため息をひとつ吐きながら立ち上がり、 パンパンと叩いて汚れを払う。


男子も男子だけど、女子も大概だ。


……乃亜のとこ、戻ろう。


あたしのことを心配してくれる乃亜はすごく可愛くて、いつもわざと心配させちゃう。


だけど、こういうふうに本当になにかあった時は、心配させたくない。


こんなに時間が経っていたら、なにがあったのかと不安にさせてしまうだろう。


あたしはトイレへは行かず、乃亜の元へ戻った。