……なにあれ。

なんていうか、アイドルのファンミーティング、みたいな?


「す、すごいね」


踵を床につけ、引き気味にあたしが言うと、乃亜が力強く頷いた。


「高嶺くん、かっこいいだけじゃなくて、成績も学年トップだし、運動神経も抜群なのっ!」


「へ、へぇー……」


「それだけ完璧なのに対応が良すぎるから、女子から大人気なんだ!」


まぁ、たしかに、かっこいい。

少なくとも、あたしが出会ってきた男子とは比べ物にならないほど。