「これを好き勝手していいのは、俺だけだから」 「……っ」 意味、わからないよ全然。 「じゃあまた明日な」 そう言って、ぽんとあたしの頭に手を置くと、歩いて行ってしまう高嶺。 ……ああ。 むかつくくらい、これが高嶺だ。 強引で、勝手で、不遜で、あまりにも甘い。 そして、言動の90%は意味がわからなくて、あたしをいとも簡単に振り回す。 高嶺が触れた場所が、そして胸の奥が、じんじんと疼いて仕方なかった。