『ねぇ高嶺! 早く! 早く外に出て!』 「え?」 いきなりなに言ってるんだよ、こいつ。 『ほら、早く!』 急かされ、わけもわからないまま、とりあえず言われたとおりにベランダに出る。 『外出たっ?』 「出たけど」 すっかり冷たくなった外気が、体にまとわりつく。 くだらないこと言い出すんじゃねぇだろうな、と言おうとした時。 「……あっ」 俺は、思わず声をこぼした。 『ふふっ、見えた?』 なにが起こったのか気づいてる様子のつかさが、得意げに笑う。