自販機なんて、どうせすぐ見つかる。
そう高を括っていたのに……。
「自販機め〜、なんでないのよ〜……」
四十分後、いまだ自販機は見つけられていなかった。
遊園地中を歩き回ったあたしはヘトヘトになり、自販機への不満を口にする。
なんにも考えてない時はよく目に入るのに、いざ必要となると、なかなか見つからないものランキング、トイレに次いで二位だと思う。
喉が渇いてるっていうのに、歩き回っていたら喉の渇きはさらに増すばかり。
完全に負のスパイラルに陥ってしまった。
ショッピングモールの方にあったという宙くんの言葉を思いだし、遊園地を出てショッピングモールに足を踏み入れる。
「さすがにこっちにはあるよね……」
ショッピングモールは、遊園地と同様に人で混雑していた。
でも、遊園地よりは自販機が見つかりそうな雰囲気が、なんとなくする。
人の間を縫って、先へ先へと歩みを進める。
……と、その時だった。
前方の洋服ショップから出てきた人の姿を認めたあたしは、思わず足を止めた。


