【完】素直じゃないね。



家から徒歩五分ほどの距離にある集合場所の駅に向かうと、乃亜と宙くんはすでに来ていた。


数メートル先のあたしの姿を見つけるなり、ぶんぶんと大きく手を振ってくれるふたり。


「つかさちゃーんっ」


「日吉ちゃん!」


あたしも遠くから手を振り返す。


「おはよー! ふたりとも!」


最近、男子と接する機会が増えたからか、以前のような宙くんに対する恐怖心はなくなった。

元々の宙くんのフレンドリーさも、打ち解けられた要因だと思う。


その隣に立って手を振ってくれている乃亜はというと、期待を裏切らないどころか、期待以上の天使ぶり。


だぼっとしたサロペットを着て、大きなリュックに背負われてる乃亜たん、可愛すぎるよ〜っ。


こうして乃亜と休日に出掛けることは、何度もあったけど、毎回毎回その可愛さに衝撃を受けてしまう。


決してフェミニンな服装ではなく、むしろカジュアルなのに、それがとっても乃亜に似合ってる。


カメラの容量も空けてきたし、準備は万端。


期待に胸を膨らませながら、あたしはふたりの元へ駆けた。