【完】素直じゃないね。



反射的にそちらに顔を向ければ、中庭を挟んだ反対側の棟の廊下を、数人の男子が歩いていた。

もちろん、その男子の輪の中には高嶺がいて。


開け放たれた窓から、風が運んでくるように、高嶺の笑い声が聞こえる。


どれだけ離れていたって、高嶺の声だけはわかってしまう。

まるで、その声にだけ色がついてるみたいに。


楽しそうにまわりの男子と話している高嶺に、思わず釘付けになる。


男子や宙くんと談笑していると、なんだか年相応の高嶺になるんだよね。

プリンスの仮面は被ったままだけど、なんかこう、枷が外れるみたいに。