【完】素直じゃないね。



あたしの目論見どおり、階段を上ってみると、境内には人がほとんどいなかった。


神社の後ろに回ると、幸いなことにだれもいなくて。


良かった……。これでなんとか、目の前で死人を見ずに済む……!


「早くお面取って深呼吸して!
酸欠になっちゃうから!」


ぶんぶんと胸の前で手を上下に振り慌ただしくそう促すと、高嶺がゆっくりとお面を取り、そして「ふぅ」と息を吐いた。


……ん?


「なんか、苦しそう、じゃない……?」


すると、高嶺が落ち着き払った声で言った。


「全然酸欠じゃないけど?」


「……はい?」