【完】素直じゃないね。



「ばーか。
つまんねぇこと言ってんじゃねぇよ」


「……っ」


そして、長い人差し指が伸びて来たかと思うと、コツンと額を小突かれた。


「お前はほんと、強がりだけど純粋だよな。
ま、だから、いじめたくなるんだけど」


「なっ……」


褒められてるのか脅されてるのか、分からないんだけど……!


デコピンされたおでこを抑え、なにか言い返そうとしたあたしよりも先に、高嶺が口を開いた。


「でも、お前といると気が楽だよ、俺は。
つかさは、俺の息抜き場所っつうか」


そこまで言ったところで、不意に高嶺がふらついた。


「っていうか、酸欠……」


あ、やばい! 高嶺の酸欠状態忘れてた……!


どこか、お面を外せる場所見つけないと……。


辺りを見回したその時、行き交う人と人との隙間から、左前方に階段が見えた。


その階段を目で上まで辿れば、神社らしき建物がある。


「高嶺、あそこなら人いないかも!」