「申し遅れました!!営業事務担当、浜名雪菜です!!24歳です!!」
「どうも。営業担当、七里二葉です」
「榊優里です。よろしくお願いします」
どうやら、沢渡部長から紹介してもらった二人は私と同じ年齢のようだ。
「まあまあ、堅苦しい挨拶はこれくらいにしようよぉ。ゆうりんの席はもちろん私の隣だかんね?」
(……ゆうりん?)
口を挟む間もなく、ボブパーマの浜名さんが畳みかける。
「ランチは絶対に一緒に行こうね!!カフェテリアのオムライスおいしいんだから!!」
今にもスキップしそうなくらいはしゃいでいるのは、ランチを共にする仲間が出来たことがよっぽど嬉しかったか、オムライスが相当おいしいかのどちらかである。
「雪菜は悪い奴じゃないんだけど、勝手に変なあだ名で呼ぶから訂正するなら最初の内にしておいた方が良いよ」
明るいというか、お調子者というか。愛されキャラなのは間違いない。
「お気遣いありがとう。可愛いあだ名で呼んでもらえて嬉しい」
「そう?ならよかった」
「ふたにゃん!!ゆうりん!!何をコソコソ話してんの?」
「雪菜、ふたにゃんはやめろっ!!」
ふたりのやり取りに私が吹きだしてしまったのは言うまでもない。
こうして、新しい同僚とは直ぐに打ち解けることが出来たのだった。



