涙が君を思い出す



あのショートカットの女の子がいた。


近くで見るともっと綺麗で、私なんかよりもスタイルはいいし、身長は高い。
つけられた香水はなんだかいい香りで、その甘い匂いに揺られそうになる。


「さすが美男美女だよね…」


麻恋が小声で私たちに耳打ちする。


「あのふたりって付き合ってるの?」

私は口に出すつもりはなかったけど、好奇心の方が強くて思わず聞いてしまう。


「そーゆー噂なんだけどね、湯沢はきっぱり否定するんだよね」


…否定?


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