ひとつだけぽっかりと空いてる席がある。
あの場所なら…きっと湯沢くんだ。


湯沢くんのことを考えてたら、いつの間にか生徒の名前が呼ばれる時間になった。

一人一人呼ばれていき、ついに1-7になる。


男子からだから…大丈夫だよね。
返事をするだけなのに、何故か緊張する。


『湯沢 星』
「はい」


あの見た目から想像できないような、凛々しくてしっかりとした声。