机に突っ伏しているから、髪の毛しか見えない。
私の髪は意外と茶色だから、こんな感じの黒髪に憧れたりもする。


「颯希ー!!早く体育館行こうよ!」


おっきい声で麻恋が私を手招きする。
あれ…私、先生の話とか何も聞いてなかった。


気づけば私の視線の中には湯沢くんしかうつらなくなっていた。



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