「あ...先輩!これから部活ですか?」

『うん、今着替えてきたとこ。お前も?』

私がマネージャーをしてるサッカー部の先輩。
文武両道で私の憧れの人。

「はい!」

『じゃー、いこうか。』

期末テストが終わって久々の部活だ。

『テストどうだった?』

「ダメダメですよ...。先輩はどうでした?」

『まぁまぁかな。』

先輩頭いいもんなー。先輩に言えるほどいい点数取れないよ。

「夏休み補習にならないように、追試頑張ります...。」

『うん、頑張って。』

夏休みは、部活にいけなかったらずっと先輩に会えない。

「じゃあ私、ドリンク作ってきますね。」

ーパシッ。...え?

「ど、どうかしましたか?」

急に手を掴まれたから、驚きとドキドキで顔が熱い...。

『...お前が見ててくれなかったら、俺のプレー誰が見ててくれるの?』

先輩の指が私の髪に触れる。鼓動が早い...。
優しい笑顔で私を撫でる先輩。

『じゃあ練習いってくる、ちゃんと部活来いよ。』

部室の窓から入る風が火照った頬に気持ちよく感じた。