再び自分の手に戻ってきたサイダーの缶はかなり軽くなっていて、ほんの一口しか残ってなさそう。
それからしばらく花火を満喫して、そろそろ帰らないとマスター達に申し訳ないと考えた私は名残惜しく思いながらも冴木君に帰りを促そうとしたのだけれど。
「…ねぇ、夏音さん。…もう少しだけ、ここに居ない?」
『えっ…?うん…。』
人混みの中を歩いて疲れちゃったのかな?
…なんて勝手な憶測を抱いた私は素直にまた彼の隣に腰を下ろした。
それまでポツリポツリと会話をしてたのに、今は何故か何も会話を交わす事無く無言のまま。
マスター、お腹空いてないかな?なんて不意に考えた時―。


