ちょっと強引に壁に手を突きながらも何とか立ち上がらせると、冴木君の部屋のドアノブに手をかけた。 ―が、その時ドアノブを握る私の手に彼の熱っぽい手のひらが重なった。驚いて冴木君の顔を見上げると、思ったより近くに彼の整った顔があって心臓が大きく跳ね上がった。 『っ……?!』 「…ここはダメ…。マスターの所、に行く…。」 『どうして?!部屋でゆっくり寝ないと善くならないよ?!』 「…うるさいのが…来るから…居たく、ない…!」