アパートの部屋の前で鍵を探してガサゴソとバッグを漁り、鍵を差し込んだ時―。 何やら聞き覚えのある黄色い声が遠くの方から聞こえてきて、私は慌てて玄関のドアを開け自分の部屋に入った。 その場で聞き耳を立てて確信する。 声の主は間違いなく、りりあちゃん。 おまけにカツ、カツとヒールを鳴らして楽しげに笑いながら歩いてきている様子。 そして声が段々と大きくなるにつれて、二人の会話も丸聞こえ状態に。気が付けば部屋の前まで来たみたいで、扉の前の通路で堂々と会話している。