「ふっ…案外、手懐けちゃったりしてね♪…それじゃ、ちゃちゃっと着替えてきてねー♪」 『は…はいっ!』 そう促され、ポンッと背中を押されて事務所に向かう。 手懐けるって…まるでペットみたいに言うんだからっ! いつも通り可愛い制服に着替えてホールに出ると、モップがけをする彼の姿が目に写った。 仕事熱心で、ちょっと可愛い所もあって。でもいざという時は頼りになる、優しい彼。 ―私はあまりに臆病過ぎて、恋に気付くきっかけも、恋する仕方も忘れてたのかもしれない。