不意にテーブルを見ると何冊かの本が乗せられている。 もしかして、何かの勉強してたのかな? だとしたら…私が悪い気がしてきちゃうよ…。 冴木君は乱暴な人じゃない。 …今だって同じ部屋に居ても怖くないもん。 怖いのは冴木君じゃない。 「これで大丈夫!これ以上松岡さんに近付かないから!」 『…ふふっ…♪』 少しでも私と距離を取ろうとしている姿が面白可笑しく見えて、さっきまでの暗い気持ちが和らいでいくのが解る。