「辛かったね。…大丈夫?」 ポンポンと軽く頭を撫でる手は大きくて優しくて…更に涙を誘う。 「助けるのは幾斗じゃなかったのが唯一の惜しい点かな?」 『そっ…そんな事…!』 「ふふっ、ごめんね。今はからかってる場合じゃないよね。」 その場から本当に少し歩くと、黒のセダンの高級車が1台停められていた。 傷が付かない様に慎重にドアを開けて車に乗り込む。 エンジンを掛けると芳香剤の甘い香りが鼻をくすぐった。