メープル*パンケーキ【1巻】


『分かんない。…ちょっとだけ怖いのが抜けないから無理…』

「…元カレか?」

『うん…。他の人を好きにはなるんだけど、また浮気とか暴力とかあったらどうしよう…っていつも思い止まっちゃうの。』

助手席で軽く伸びをして、先輩に笑い掛けると小さく頷きながら何か考えているみたいだ。

「なるほどな。でも夏音なりに努力してるなら安心した。偉いじゃん♪」

『…でも踏み出せてないもん…』

「その当時の好きになった奴には踏み出せなかっただけだろ。夏音の気持ちのどこかで、こいつは近付いたらダメだ!って直感が働いたんじゃないか?」

『…そうなのかな…?』