『分かんない。…ちょっとだけ怖いのが抜けないから無理…』
「…元カレか?」
『うん…。他の人を好きにはなるんだけど、また浮気とか暴力とかあったらどうしよう…っていつも思い止まっちゃうの。』
助手席で軽く伸びをして、先輩に笑い掛けると小さく頷きながら何か考えているみたいだ。
「なるほどな。でも夏音なりに努力してるなら安心した。偉いじゃん♪」
『…でも踏み出せてないもん…』
「その当時の好きになった奴には踏み出せなかっただけだろ。夏音の気持ちのどこかで、こいつは近付いたらダメだ!って直感が働いたんじゃないか?」
『…そうなのかな…?』


