『おはようございます―』

「松岡さんっ!…良かった…!来てくれた…」

厨房で仕込みをしていたのは冴木君だけで、
藤枝さんの姿は無い。

彼は私の顔を見るとホッとした笑顔を向けてきた。

『おはよう。…冴木君、昨日は、ありがとう…』

「いーえ。…ちゃんと無事に家に着いて良かったよ。ちょっと心配だったんだ。」