笑顔を作って手を振ると少し戸惑いながらも彼も手を振り返してくれた。 車に乗り込んでアクセルを踏む。 サイドミラーで後ろを確認するとまだ彼の姿があって…ハザードボタンを点滅させて駐車場を後にした。 帰ってからスマホを確認すると数回あの番号から着信が入っていたけど、何故か恐怖を感じる事は無かった。 着信拒否に設定して気にしなければ良い。…後先を考えずに…勝手にそう思っていた。