その香りが心地好くて立ち尽くしてしまっていると厨房の方から、 ちょっと悪そうな厳つい雰囲気で黒髪をオールバック気味にセットした男性が顔を出した。 「あれ?お客さんかぁ?…まだ開店準備中なんですよ~ごめんなさいね~。」 そう言うとまた厨房の中へと戻ってしまい、私は取り残されてしまった。