『えっ、あっ…!ごめんなさい…!』 「いや、別に謝らなくていいけどさ。…具合悪い時に車運転しちゃダメだよ?じゃーねっ!」 男の子は八重歯をチラつかせた爽やかな可愛い笑顔を私に向けて走り去って行ってしまった。 男の子を見届けると、私はある事に気付く。 『…あ、れ…?動悸が治まってる…?』 さっきまで酷かった動悸が嘘みたいに治まっている。