『こちらへどうぞ。』 …この彼女は可愛いから浮気とかされないんだろうな。 …他人の女の子だけど、あんな辛い思いはしてほしくないな。 二人を席に案内をして、お冷やを届けた時… 男がニヤニヤしながら私を見上げてきた。 『(…気にしちゃ駄目…今は仕事だから…)』 男を見ないように意識しながら私はその場を離れた。 ―カラン、カラン♪― 再び入口のベルが鳴り響く。