「あっ、夏音!」 車に乗り込もうと屈んだ時、先輩の声が聞こえて再び姿勢を正して彼の方を見ると、 私の車に向かって小走りで走ってきた。 『どうしたの?』 「気が向いたら連絡して。」 そう言って渡されたの殴り書きされた携帯の番号が書かれたメモ帳の切れ端だった。 『…これって先輩の?』