突然聴こえた怒鳴り声に私は体を強張らせた。聞き覚えのある声。 『…竜、先輩…?』 「あいつは俺が追う!!ちょっとこれ持ってろ!!」 先輩は自分が持っていたバッグを私に投げると全速力でひったくり犯を追って走り出した。 『…は、早い…!』 身体能力はやっぱり男性には敵わない…。 瞬発力の効いたダッシュで、あっという間に取り押さえてしまった。