翌日の朝礼前。
私は天野くんに全てを話すために、人気のないところへ呼び出した。

「何、折入った話って」
「えっと・・・実は私、今月の25日に手術することになったんだ。それでしばらく、って言っても、長くて2週間くらいだけど、入院する・・」
「おいおい。ちょ、ちょっと待った。なんだよ手術とか入院って。おまえ・・病気なのか」
「・・・卵巣がん」

天野くんは、言葉もなく、ただ私を見ていた。
でも彼は、明らかにショックを受けているという顔をしていた。
私は彼の視線を避けるように目を伏せ、声を出さずに謝った。