「ルームメイト。前からやってみたかったんだよなぁ、俺。今からの時期はちょっと騒がしくなるが、海はいいぞぉ。特に夜と夜明けの海は最高だ!」
「でも・・天野くんちって確か、1DKだよね。予備の部屋ないじゃない」
「・・・あ。言われてみりゃあそーだった」
「ちょっとぉ」

だから私は同棲のお誘いかと思ったんじゃないの!
全くもう・・・天野くんらしい。
この人って、思いついたことをそのままパッと言っちゃうこと、時々あるから。

「おまえとなら上手くやっていけるって思ったんだがなぁ」と呟いている天野くんは、たぶん私のことを一女性として意識したことなんて、ないと思う。
彼にとって私という存在は、最高に気が合うパートナー。しかし仕事上に限る。
仕事外では友だちと言える存在。でも恋人未満止まり。
私たちってそんな関係だよね。