『よっす笹野!これからだろ?空が楽しみにしてるぞ?』 ただこれだけの会話。 これだけの会話が嬉しくて、立野君が自分のことを、ウチの名前を呼んでくれる。 それだけで嬉しかった。 だから、最後の大会に言おうと思ったんだ。 相手が陸上を続けるかは、ウチにはわからなかったから。 なのに…言えなかった。 だって、気づいちゃったから。 立野君も、空が好きなんだって… 嬉しそうに立野君から貰ったメダルを首にかける空。 ねえ、普通、何の感情もない子にそんなこと、しないよね?