「蒼汰…は、そんなやつじゃない。」

「何?」

怖い。

でも、目を逸らしちゃダメだって、自分の中でそう思った。

「あんたみたいな、人を見かけでしか見ることができないやつと一緒にするな!!」

――パーンッッ

私の発した言葉と同時に鳴り響く音。

目の前に置かれるビニール袋。

それと同時に引き下がる周り。

頬に痛みが広がっていくのがわかる。

「ちょっと、十花。それはやばいよ。」

「わ、私…そんなつもりじゃ…」

やっとわかった。

何をされたのか。