ルークside

コンコンとドアの叩き、返事を待たずに入ってくる。
こんなことをするのはレオンしか居るはずがない。

「レオン…返事を待てないのか?」

「いやいや、待つ暇ないからさぁ」


珍しくレオンが少し焦っている。


「何か問題か?」

「リアラ様が逃げたしたよ」

レオンの言葉に少しだけ嗜好が停止した…逃げたした?
何も言わない私を気にせずレオンは続ける。

「近くにある川の方に行ったみたい、まだこの城の奴らは気づいてないよ」

「以外と行動力あるねぇ」なんて、レオンは言っているが夜に一人で出歩くなど危険きまわりない。

しかも、彼女は王女の身分だ。
賊などに見つかれば終わりだ。

「ふぅ…馬を秘かに用意しろ」