私が婚約を承諾してから、すぐさま婚約の準備をして婚約を済ませられた。

「はぁ~疲れた…」

婚約披露宴が終わり、私は自室にいた。

「婚約か…嫌だな…」

逃げてしまいたい、そんな気持ちに掻き立てられる。
少しだけなら逃げてもバレないかしら?

城の近くに綺麗な川がある。
幼い頃は良くそこまで、逃げていた。

「…少しだけ…」

私は豪奢なドレスを、脱ぎ捨ててシンプルなワンピースに着替えた。

「ごめんなさい、お母様」

返事のない謝罪をして、私はこっそり抜け出した。

「ハァハァハァ…ここまで来れば…」

城から20分くらいの所まで走ってきた。
ここまで来れば見つかる心配はないはず、後は歩けば良いよね。

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