《短編》時計仕掛けのカトレイヤ



「俺は、自分の大事なもんに触られるのが心底嫌いなんでね。分かったらさっさと失せな」

「悪いが、それはできない相談だな」

そう言って、男は銃口をカイへと向ける。
それでも、カイは余裕の笑みを見せた。

「仕方ねーな」

カイの口癖が出たとき、私はなぜだか安心していた。
カイは、私を必ず守ってくれる、そう確信できたのだ。


「悪い子には、お仕置きをしねーと.....」


なにやらポケットをあさり、球体のようなものを手に取る。
そして...。


「...な!!」

そう言って、その球体を投げつけた。
男たちに当たった瞬間、ボワッと煙が飛び出る。