*** 「カトレイヤ、走れるか!?」 「うん!」 カイに手を引かれながら、私達は時計台を目指す。 すでに星々が夜空に散らばっている18時、私達は全力で走っていた。 あの後、サイモンの家を出てすぐに、裏口に待機していた男達に待ち伏せされていた。 カイには体術の心得があるのか、数人の男達を倒すと、私の手を引いてここまで逃がしてくれたのだ。