「実際に、ヘルメスに会ったってことか??」
「そう、私は今から16時間前に生まれて、最初に目が覚めた時にそう言ってた」
「ちょっとまて、16時間前に生まれたって……」
そこから言葉を紡げなくなったカイは、呆然と私を見つめている。
見た目は、カイより少し年下くらいにしか見えないだろう。
だからこそ、驚いているんだと思う。
「私の体は、お父様が用意したもの。動き出したのは16時間前」
「そんな、人形みてーに言うなよ……」
「みたいなんじゃない、人形なんだよ、カイ」
カイの言葉を修正すると、やっぱりズキンッと胸が痛んだ。
そして、カイの顔もまた、苦痛に歪められる。
この感情は、一体何なのだろう。


