「これが……私……」


そこには、青と緑の混じったような瞳と、腰まで伸びる、癖のある色素の薄い金色の髪、そして白のドレスを着た私がいた。


そして、カチッ、カチッと鼓動を打つ胸の時計。


私はその時計に触れて、そっと瞳を閉じた。

私が生きている証……そして、死へのカウントダウンを知らせる、心臓のようなモノ。


「なぁ、お前のその胸の時計って、どうやってくっついてるんだ?」


青年は、後ろから柱越しに私の胸の時計を見つめた。

綺麗な黄金の装飾、懐中時計に似た作りで、歯車や受け石になっているジュエルがむき出しに見える。


「見た感じ、スケルトンだな。しかも、電池式時計には再現できないから……機械式時計か」


ふむふむと目を輝かせて私の胸元を見つめる男の子に、私は首を傾げた。


「……詳しいね」

「あ、悪い……。マジマジ見たりして、胸とか気分良くないよな」

気まずそうに目を反らす青年に、私はフルフルと首を横に振る。

すると、ホッとしたのか、小さな笑みを浮かべた。