*** カイの師匠の家は、外壁がレンガで、内装は白に統一された、どこか温かさのある大きなお家だった。 「はぁっ、撒けたみたいだな」 「ありがとう、カイ……」 きっと、私ひとりじゃ逃げきれなかった。 見捨てることだって出来たはずなのに、カイはそれをしなかった。 「別に、気にしなくていい。俺がしたくてしたことだ」 「でも、ありがとう」 「っ、お前が無事で良かった」 優しく、ぎこちない手つきで私の頭を撫でる。 本当に、優しい人……。 目覚めてすぐに出会えたのがカイで良かった。