「花も良いけど、もっと面白いもんがあるぞ」 「もっと、面白いもの……?」 それに、胸が高鳴る。 私にとって心臓なんて無いはずなのに、私は気分が高潮しているのを感じていた。 行こうと、カイの手を握りしめると、カイは「ぷっ」と吹き出す。 「くっくっ、楽しそうだな。なら、さっさと行こうぜ」 私の手を引くカイに、私は慌ててついていく。 でも慌てていたせいか、足がもつれてしまった。 「あっ…ぶっ!!」 少し前を歩いていたカイの背中に顔面からぶつかる。