「す、すみません、魔鏡さん、白雪さん、僕ちょっと落ちます」

「ういー。じゃ、詳しくは後メールでねイ」
「ありがとうございます、七人さん」

「え? い、いや僕まだ──」

 ──こォの、幻脳オタク! いい加減にしやがれ!

「ナナっち、おつー」



 そしておとぎ話の時間は終わり、

 僕は引き戻される。



 高層ビルが建ち並び、人々は携帯電話を持ち歩く、夢と希望の素晴らしき仮想現実世界──人の夢想産物に過ぎない科学文明社会から──



 つまらない僕の日常、僕のリアルワールド──

 ──雲界大陸のルリーダ王国へと。