(仮題)魔女のいるファンタジー

「──って、え? アレ? 違う?」
 じゃあ誰だ。
 混乱した声を出す僕を見て、目の前の女性は「なあんだ」と言ってけたけた笑った。

「じゃ、『ナナっち』のほうかあ。あービックリした。白雪姫が男の格好で現れるとは──してやられたァッ、とか思っちまったよ。──よっす、お初」

 言いながら、ポケットに入れていた手を出して、額の前でぴっと二本指を立てて振って見せる謎の美人。

 う!?
 軽い調子に、この喋り方。
 何より僕を「ナナっち」と呼ぶのは──一人しかいない、が・・・・・・。

「『魔鏡』さん!?」

 僕は声を上げた。

「アナタ、女だったんですか!?」