下駄箱で靴を履き替えて外へ出ると、リルが待っていた。
「ジョーイ、一緒に帰ろう」
「待ってたのか?」
「うん」
子犬が飼い主を待っていてくれたように、ジョーイは少し癒された。
二人は肩を並べて、夕暮れのセピア色の中を歩いていた。
「やっぱり、キノはアメリカに帰っちゃったの?」
肩を落として落胆しているジョーイの変化をリルは敏感に感じていた。
「ああ」
「そっか。それでそんなにがっかりしてるんだ。キノのこと好きだったんだね」
「そうだな」
ため息のようにジョーイの口から自然と漏れていた。
否定する気など全く起こらなかった。
「あっ、やっと本音が出た。なんかショックだけど、でもすっきりしたかも」
リルは顔を上げた。
上を向いたとき泣くまいとして踏ん張っていると口元が少し上向きになった。
ジョーイはそれを見つめた。
「リル、お前なんか笑ってるぞ」
「笑ってるか…… こうするとそんな風に見えるんだ」
「でも笑った方がかわいいぞ」
ジョーイにそう言われたのが嬉しくて、リルは頬に涙をこぼしながら自ら笑顔を作った。
「ジョーイ、一緒に帰ろう」
「待ってたのか?」
「うん」
子犬が飼い主を待っていてくれたように、ジョーイは少し癒された。
二人は肩を並べて、夕暮れのセピア色の中を歩いていた。
「やっぱり、キノはアメリカに帰っちゃったの?」
肩を落として落胆しているジョーイの変化をリルは敏感に感じていた。
「ああ」
「そっか。それでそんなにがっかりしてるんだ。キノのこと好きだったんだね」
「そうだな」
ため息のようにジョーイの口から自然と漏れていた。
否定する気など全く起こらなかった。
「あっ、やっと本音が出た。なんかショックだけど、でもすっきりしたかも」
リルは顔を上げた。
上を向いたとき泣くまいとして踏ん張っていると口元が少し上向きになった。
ジョーイはそれを見つめた。
「リル、お前なんか笑ってるぞ」
「笑ってるか…… こうするとそんな風に見えるんだ」
「でも笑った方がかわいいぞ」
ジョーイにそう言われたのが嬉しくて、リルは頬に涙をこぼしながら自ら笑顔を作った。



