「ジョーイの気持ちはとっても嬉しい」
「じゃあ、俺達……」

 ジョーイがいいかけた時、キノが被せかけるように遮った。

「だけど、私、その、どうしていいか分からない」
「別にこうして欲しいとかそういうんじゃなくて、俺はキノの側に居たいんだ。こんな気持ち俺も初めてなんだ。俺今まで女の子に興味なんて全くなかった。だけどキノだけは特別なんだ。俺キノのことが好きだ」

 はっきりと自分の感情を言った時、ジョーイは口から心臓が飛び出しそうになるくらい最高にドキドキしていた。

 自分自身どこかへ打ち上げられるような感覚だった。

 そんなことを言われると、キノも抑えていた感情が弾け飛んでしまった。

 憧れていたけど、雲の上の存在。

 好きになってはいけない人。

 そんな風に思っていてどこかで本気になるのを恐れて気持ちをセーブしていた。

「私も本当はジョーイのことが気になっていたの。でも私……」

 キノはそれでも中々付き合うとはっきりと言わない。

 もうそこまで答えは出ているというのに、何をそんなに迷うことがあるのだろう。

 ジョーイはもうこれ以上自分の気持ちを言葉で言い表せなくなり、じれったいキノを無理に引き寄せ、そして唇を重ねていた。