「あー!いっけない、遅刻だ」 大慌てで仕度をし、 そのまま階段を駆け下りる。 「雨美ー、ご飯はー?」 「ごめん、いらない!」 リビングに顔を覗かせそう言うと、そのまま玄関に直行する。 「行ってきまーす」 「行ってらっしゃい」 そんな母の声を耳に残し、 ドアを開け、閉める。 いつも通りの朝だった。 ただ、いつもより少し寝坊しただけ。早く、光に会いたかっただけ。 ただ…それだけだったのに…-