ALONE

男は万札を見ても顔色一つ変えず



『…このような物は受け取れません。』



と言い


シュウジの手に万札をそっと返した。



『そこまでなさるのでしたら何か訳がおありのようですね。

少々お待ちいただけますか?

今オーナーとかけあって参りますので。』



黒服は俺達にそう言い残すと



フロアの奥に消える。




4〜5分程俺達はそこで待ち



再び現れた黒服の男に



『オーナーが会っていただけるそうです。

こちらへどうぞ。』



と言われ



来た道を戻るようにエレベーターへと案内された。



黒服はエレベーターに入ると5階のボタンを押す。



俺達はエレベーター内で終始沈黙。



黒服は俺達に



『失礼かと思いますが私も同席させていただきます。

それがオーナーの意思でもありますので。』




と柔らかい口調で言った。