シュウジに与えられた最期の日の朝


時刻は6時ちょうど。


俺はある広大な敷地の入り口に突っ立っていた。


入り口は自動で開くであろう幅5mはある門


その両サイドには終わりがここからでは見えないほど長い塀


門の奥には東京ドームほどの広さはあるよく手入れされた中庭


更に奥には壁面を白で統一された洋館


俺はここで


ある男が出て来るのを朝4時から待っている。


長く待たされるのは構わない。


ありったけの俺の怒りを今からそいつにぶつけるためには


突発的な怒りではなく


時間をかけて熟成させる必要があった。


俺はアイツの代わりに勝負をつけにきた。


そう…


俺の知る限り




この世界で1番孤独な生活を送り




15年というあまりに短い生涯に




自ら終止符を打った




アイツ…






本条 美姫





彼女の仇を討つため




彼女にとって監獄でしかなかった





アイツの家の前に俺は朝から立っていた。