「お前、今胡散臭いと思っただろ?」
・・・ばれたか。
「俺も最初は信じてなかったさ。でもこの間、隣のクラスの奴が、噂が本当なのか確かめてやるって言ってたんだけど、そいつ、その次の日から行方不明らしいんだ。」
正直まだ信じてはいなかった。しかし、隣のクラスの奴が行方不明なのは俺も知っていた。教師達は、事を大きくしないように、入院のためしばらく欠席になると言っていたが、その日何人かが家を訪ねたところ、母親がとてもやつれていたらしく、問い詰めたらすんなり話してくれたらしい。
「な、本当っぽいだろ?」
「・・・・」
裏世界・・・・ね。ばかばかしい。
「わかった。今日、俺が確かめてやるよ。」
「え?」
「嘘だって証明してやる。」
俺はそう言って席を立った。